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シカゴ市議会訪問

2011年11月01日

※記事の内容は現地時間で本ブログとは時差(14時間)が生じています。


シカゴ市役所正面玄関。市役所前では、図書館経費削減に反対を市民が訴えていました。

2011.10.31
 市議会北米調査団は、米国内の地方議会制度の調査を行ってきましたが、今日の午前中は、シカゴ市議会での議会制度調査を行いました。

 シカゴ市議会では、42年の議員経験を持ち、シカゴ市で有名な政治家で、シカゴ市議会財政委員長のEdwardM.Burke議員に対応と配慮を頂きました。

 EdwardM.Burke議員からは、「私は、40年以上に渡りシカゴ市政を最前線で見てきた。」「この間には、8人の市長と約250人の議員と過ごしてきたが、多くが忍耐とユーモアを持って臨んでいた。」「忍耐とユーモアはこの世界で生きるための重要な要素。」と自らの経験に基づいたアドバイスを頂きながら、シカゴ市政史や現在の課題などについての説明を頂きました。
 シカゴ市は、今年で市政175年を迎えたとのことで、私は、シカゴ市政の四半世紀を見守ってきたEdwardM.Burke議員に、現在の名古屋市政や河村市長派の減税日本が市議会第1会派となっている議会の様子を率直に説明し、河村市長が様々な場面で「海外の地方議会はボランティア」としてきた事例について、同議員の見解を伺いました。


シカゴ市でとても有名な政治家、EdwardM.Burke議員を表敬訪問。

シカゴ市政の四半世紀を見守ってきたEdwardM.Burke議員。


私からは、現在の名古屋市議会の状況を率直に説明し、EdwardM.Burke議員の見解を伺いました。

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 私の問いに対してEdwardM.Burke議員は、「米国の大都市の中でもボランティア議員というのは、非常に限られている。」「シカゴ市、ニューヨーク市、デトロイト市、ロスアンゼル市のような大都市では、皆相応の報酬が支払われている。」「都市によっては、例えば2期で満期というように任期が限られている都市もあるが、シカゴ市では任期制限はない。」と米国内の地方議会の事例を説明頂いた後、私たちに実際のシカゴ市議会を見学することを奨めて頂きました。
 こうしたEdwardM.Burke議員の配慮で、私たちは、当初、予定に無かったシカゴ市議会予算委員会の様子や庁内の議員オフィスなどの視察の機会も頂きました。


予算委員会開会中のシカゴ市議会本会議場。今日はハロウィンで仮想して出席の議員も…アメリカらいしいユーモアです。

EdwardM.Burke議員の配慮で調査団の議場入場が許可され、シカゴ市議会のみなさんにご紹介を頂きました。


シカゴ市議会の歴代女性議員の写真パネル。シカゴ市議会では国より先に女性の参政権が認められていたとのことです。

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シカゴ市議会では、各議員には個室の執務室が与えられ、役職に応じてグレードが変わります。

 米国No2の都市といわれているシカゴ市は、人口300万人、市の予算は年間約33億8,600万ドルで、市議会では市長が議長を兼務し、人口割りによる各小選挙区選出の議会定数は50名(任期4年)で、現在のシカゴ市議会では共和党議員は無く50名全員が民主党議員とのことです。
 議員の報酬額は、年間96,000ドル(消費者物価基準=約1,267万円)で、その他にも議員活動に関わる事務所費や人件費などが公費で賄われ、それとは別に市役所議事堂内には、議員の個室オフィスや重要な役職に就く議員には専用オフィスと数名のスタッフが与えられています。


シカゴ市の政府組織、議会制度の調査。米国では地方自治体も行政を政府と呼称し、日本との制度の違いを感じます。

 また、市内の50選挙区には、年間130万ドルのインフラ改善費が配分され、その予算執行には、選挙区選出の議員が相当の影響力を持っていて、日本の地方首長と議員との関係とは大きな違いがあります。

 シカゴ市に限らず、米国の地方議会制度は日本とは制度が異なり、市長からの予算案や議案、市民からの請願・陳情等の審議を行政への質疑中心に進め、議決する日本の地方議会と比べ、米国の地方議会では、議員の予算編成、執行等への影響力も強く、パブリックヒアリング等の市民からの公聴機能も強化されていて、その都市規模により違いはありますが、大都市の議会、議員には、職責に応じた権限と活動環境(報酬、活動費等)が整えられています。

 こうした議員権限と活動環境は、特権として与えられているというよりは、議会自体が市政府の一翼を担っているためで、私は、ここで、河村市長のように「海外がこうだか名古屋も…」と言うつもりはありませんが、少なくとも河村市長が地域委員会や議会改革を語る際によく用いていた海外事例は、その表面や一部を捉えたものに過ぎなかったことは解りました。


シカゴジェトロでの米国経済状況調査班

 尚、今日の午前中の調査団日程では、調査先の都合等により、シカゴ市議会訪問後は、引き続いてのシカゴ市議会調査班とシカゴジェトロでの米国経済状況調査班の2班に分かれて調査を行うこととなり、各班の調査終了後に合流し、午後からは、イリノイ州ウォキガン市の議会制度、夜間議会の調査を行いました。

※それぞれの写真はクリックすると拡大します。