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おんたけ休暇村のこれからを考える公開討論会

2010年07月13日

千種文化小劇場で行われた公開討論会には、約220名の参加者で行われました。

2010.07.13
 「おんたけ休暇村のこれからを考える公開討論会」を傍聴しました。
 この公開討論会は、存続が課題となっている「名古屋市民おんたけ休暇村」について、本年5月に河村市長が現地を視察し、存続に意欲を示したことをきっかけに開催されたもので、中京大学総合政策学部教授の奥野信宏氏のコーディネートで、長野県大滝村の瀬戸普村長や河村市長もパネラー参加して、6名のパネラーによる討論会が行われました。

 討論会の冒頭には、コーディネーターの奥野氏から、「おんたけ休暇村の価値」「運営や経営と今後の見通し」「今後の活用策と施設改修」についてのテーマが提示され、パネラーのみなさんの発言では、長野県御岳山の標高1400mに位置するおんたけ休暇村の大自然の市有財産としての価値は評価される一方で、長野県木曽福島駅から車で1時間かかる立地条件や約40年間に渡り大規模改修などは行われず使用されてきたセントラルロッジやキャンプ場施設の老朽化と時代にそぐわなくなってきている施設の不便さなどの問題点が指摘されるとともに、平日や閑散期の利用率向上策等の課題も示され、おんたけ休暇村の魅力と問題点についてのそれぞれのパネラーの意見は、ほぼ一致していました。


パネラー参加した、左から瀬戸普王滝村村長、おんたけキャンプカウンセラーOBの仲幸則さん、現役の三谷歩美さん。

 また、おんたけ休暇村内のキャンプ場運営をボランティアでサポートしている"おんたけキャンプカウンセラー"の現役、OBの二人からは、大自然の中での子どもたちのキャンプ生活の様子や数々のエピソードの紹介とともに、子どもたちの青少年健全育成の視点からもおんたけ休暇村存続の必要性が説明されました。
 今日の公開討論会に、おんたけ休暇村の所在地である長野県王滝村からパネラー参加した瀬戸村長からは、「名古屋市と王滝村の関係は、尾張義直以来の歴史のご縁から37年前に休暇村を設置していただいた。」「おんたけ休暇村の存在は、村の雇用、経済、地域のつながりがあり、無くてはならない施設。」「王滝村は、木曽川水源でもあり、きれいな水を流し続けることが、私たち上流域の使命で、出来ることはお手伝いしたい。」とおんたけ休暇村存続への熱意も語られました。


左から、コーディネーターの奥野教授、中小企業診断士の山口郁夫さん、利用者代表の上田治美さん、河村市長

 こうした討論を聞いた河村市長は、「王滝村とは、尾張藩からの深い交流があり、木曽檜の文化は、名古屋のものづくり産業や山車文化とも繋がっている。」「休暇村は、(今年5月まで)行ったことは無かったが、ええとこですね。」とおんたけ休暇村存続には、一定の理解は示したものの、「おんたけ休暇村に行く人は良いと言うに決まっているが、私の仕事は、市民のみなさんの税金を守ることで、(休暇村存続に)税金を使うには、市民のみなさんの納得がいる。」「年間、約3億円の指定管理料は大きいので、使う方も努力しなければいけない。」との考えも併せて示し、休暇村存続の手法については、「(休暇村を)役所が経営するのは、一番経営が下手な人がやっているということで、キャンプをやる方(キャンプカウンセラー)で経営したらどうか、その上で市は全力でサポートする。」「名古屋市でやってちょーというのは、もう止めよまい。(止めましょう)」と独自のアイディアも示しました。


会場参加者からの発言の様子。

 各パネラーによる討論後には、会場参加者から、「おんたけ休暇村は、喘息患者治療にも効果を上げている。」「おんたけのキャンプは、子どもたちの教育的効果を持っている。」「王滝村を名古屋市王滝区として合併して欲しい。」「先ず、市の職員が率先して利用するべき。」などの意見が出され、今日の討論会でも河村市長は、「名古屋市では、減税が始まり、単純計算で市民一人あたり1万円が戻るので、自分たちでお金を出して(寄付をして)、みんなで休暇村を作ったらどうか。」と"減税=寄付"の持論も繰り返し展開していました。
 討論会を傍聴した私の感想は、河村市長の"減税=寄付"などの持論展開はさて置き、河村市長が示した「おんたけ休暇村に行く人は良いと言うに決まっているが、休暇村存続に税金を使うには、市民のみなさんの納得がいる。」「年間、約3億円の指定管理料は大きいので、使う方も努力しなければいけない。」との考えは、その通りで、おんたけ休暇村を存続するためには、市有財産としての価値を市民のみなさんにより理解してもらうことと公費を用いて存続することの公益性への説明が最も重要と思います。

 しかし、今日までのおんたけ休暇村存続の議論では、今回の公開討論会も含め、問題点がひとまとめに議論されているようにも思え、「市民利用施設として、満足度を得られる整備のあり方」「キャンプ場などの大自然の中での野外活動施設としての価値」「木曽川水源を中心とした王滝村と名古屋市との連携」などの課題分けによる詳細な検証と議論が必要です。

 単に「公益として、必要だから」だけでの議論に終始してしまっているようにも思えるおんたけ休暇村存続の議論には、先ず、セントラルロッジとキャンプ場の施設の検証を分け、市税を投入すべき政策をはっきりと分類した検討が必要と思えます。