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本会議質問に登壇…やり切れない憤り

2010年11月26日

2010.11.26
 本日、市議会本会議で、河村市長と市民税減税議論を行い、前向きな答弁は得たものの、いつもとは違い、やり切れない憤りを感じる議論でした。

 市長と市議会との減税議論は、すでに1年半に渡って様々な議論が行われ、その主な内容は、市民税減税10%実施の財源確保策、福祉、市民サービスへの影響、起債等による将来負担へ不安、減税による企業誘致や市民誘致の方法、河村市長がマニフェストで記した「金持ちゼロ」が実現していないことへの指摘などで、振り返れば、毎回の定例会での減税議論は、市民税10%減税は難しいとした指摘、議論も数々ありました。
 しかし、「難しい」とされた市民税10%減税が、現在、実施できている背景は、平成15年度から現在まで、実施されてきた各局への財源配分型による予算編成システムによって可能となっています。

 財源配分型システムは、将来に負担を残さない財政運営のために平成13年度に策定された「財政健全化計画」とその後の「新財政健全化計画」に基づいて実施されてきたもので、来年度歳入見込みを立てて、その財源を各局に予算配分し、各局では事業削減や経費圧縮などの事業の見直しを行いながら、配分された予算内で必要な事業執行のための予算を確保する仕組みです。
 つまり、現在、実施されている河村減税の財源確保策は、減税による税収不足を職員人件費の削減と各局の予算圧縮によって生み出すもので、必要最小限の福祉・市民サービスさえ確保すれば、外形的には、市民税減税は実現しているように見え、名古屋市では、河村市長が就任する以前から、既に8年間に渡って、財源配分型の予算編成を実施していて、その手法を熟知をしています。


 しかし、財源配分型予算編成システムは、急激な歳入不足が発生すると事業費の一律縮小による予算の縮こまりを起こしてしまう可能性もあり、局を超えた施策の大胆なシフトができないなどの課題もあって、また、局内での予算圧縮が限界となると利用料金や手数料などの値上げに繋がる恐れもあります。

 市民税10%減税による平成22年度予算でも、当初は、保育料の値上げなどの方針が示され、市議会では、こうした予算案の修正を行っていて、私は、平成22年度予算案の審議の際には、河村市長が「福祉・市民サービスは後退せず行革で減税を実現する。」としてきたにも関わらす、自ら先頭に立った各事業見直しを行ったうえで、減税の財源確保をしたとは思えず、ただ、本市の財源配分型予算編成システムの上に乗っかり、「福祉・市民サービスを後退させず、市民税10%減税が実現できた。」としているようにさえ思えました。
 そうした河村市長の姿勢には減税実現の信憑性を感じず、当時、私は、平成22年度予算を「減税実現だけを掲げた、市民税減税への批判回避の行政主導型予算」と批評し、減税実現検証のために、ひとまず市民税10%減税を1年とする条例改正に賛成しました。

 来年度予算編成では、今年度と比べて、市民サービス確保のために、福祉・教育など予算圧縮率をゼロとする財源配分方針が示されてはいますが、今度は、その影響で、他の予算への圧縮率は更に重いものとなり、昨年度は150億円あった市長裁量の政策経費も70億円にまで圧縮され、市長裁量を求める各局からの政策経費の要求額は約280億円となっていて、この中には河村マニフェスト関連予算が約90億円含まれています。
 この数値を見る限り、来年度の予算編成では、必要最小限の福祉・市民サービス予算を確保するために、特色や豊かさなどの予算確保は極めて難しい状況で、国、県からの補助がなければ、市独自の経済対策などの戦略的な政策を実現することも難しく、そうした事業を無理に行おうとすれば、市債増などによって、本来の財源配分型予算編成システムの趣旨を大きく逸脱することにもなりかねません。 

 私は今回の本会議質問で、起債などの将来負担までを視野に入れた減税実現には、各局任せの行政改革ではなく、局を超えた施策、事業の選択と集中を進める全庁的に大胆な行財政改革を河村市長が先頭に立って取り組むことが必要と指摘し、財源配分型予算の考え方を一旦あらため、市長の責任を明確にした予算編成を行うゼロシーリングを提案しました。


 河村市長は、「現在、局任せとなっている約3,000の事業の内、半分くらいは、来年度、自分で見直したい。」と前向きな答弁を行いましたが、予算編成の極めて重要な時期に市長の職責を投げ出して、政治空白をつくることを躊躇せず、知事選挙とのダブル選挙を画策している河村市長から前向き答弁を得ても、手放しに評価することは出来ず、『1年6ヶ月に渡る減税議論を経て、河村市長の減税政策を受け入れる方針を決めた私たちの努力は何だったのか。』と憤りを抑えることができませんでした。

 質問の最後に私は、河村市長が減税議論の際にいつも持ち出していた「民間では凄まじい価格競争をやっている。」の例えに触れ、「価格競争に勝とうと必死で社員(市職員)が働いている時に、社長が隣の会社の経営ばかりを心配しているようなもの。」「そんな会社の社員たちは必死になれると思うのか。」と思いをぶつけましたが、河村市長は、耳を貸すことなく、「減税を支持する人を応援することが必要。」とあくまで、市長辞職による知事とのダブル選挙に拘っているようで、私のやり切れない憤りは、質問が終わった後にも消えることはありませんでした。