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財政福祉委員会…陽子線がん治療施設

2011年06月20日

2011.06.20
 市議会財政福祉委員会が開かれ、市内北区で建設中の「陽子線がん治療施設 について」の所管事務調査が行われました。

 陽子線がん治療施設は、前市長の松原市政時代の4大プロジェクトの内の一つで「苦しまないがん治療」として進められ、平成20年3月の市議会での予算議決、平成20年12月の契約締結議案の議決後、事業者である(株)日立製作所中部支社(以降:日立製作所)との契約が結ばれました。
 しかし、平成21年4月の河村市長就任後の平成21年9月に、河村市長が突然、同施設の建設凍結と見直しを表明し、建設の是非についての公開討論会などが実施され、市議会でも平成22年度財政福祉委員会で5回の所管事務調査や「建設凍結解除を求める請願」の審査などが繰り返し行われてきました。
 最終的には、建設凍結から4ヶ月後に河村市長の判断で、同施設の建設凍結は解除され、現在、同施設の建設工事が進められていますが、そうした混乱の中では、日立製作所には工事延滞による損害が及び、先般、その建設凍結による増加費用約4億8,600万円が名古屋市に請求されました。

 今回の財政福祉委員会は、日立製作所からの増加費用の請求に対して、市側が従前の契約金額の中で対処して欲しいと先方に伝えているとの姿勢に、自民、公明、民主の各会派所属委員からは、業者側に過失がない中で、河村市長の拘りだけで建設凍結が判断され、増加費用が発生している事実を重く受け止める厳しい指摘が相次ぎましたが、減税日本人議員は、河村市長の判断は妥当との姿勢で質疑が行われました。
 しかし、河村市長の判断は妥当とする減税日本議員の質疑内容は、陽子線がん治療施設の採算等の指摘や質疑に終始したため、同施設の建設の是非は、既に河村市長の判断で結論が出されていて、今件では、その増加費用に関わる議論をするべきと、委員会内からは、減税日本議員に対して疑問と指摘の声も上がっていました。

 現在、陽子線がん治療施設の建設は、その工期が遅れた中で進められていますが、今回の増加費用の支払いを巡っては、市の対応如何では、本件が市と業者との訴訟に発展する可能性があり、仮に市側が裁判所の判決によって支払いを求められるようなこととなれば、市の公共事業発注への信頼性にも大きな影響及び、行政の信用低下にも繋がる可能性も心配されます。

 今回の陽子線がん治療施設建設の増加費用については、その金額の妥当性については、議論の余地があるものの、市議会が努力をするべきは、市対業者の訴訟対決という事態を避けることで、今の時点で、市長判断の妥当性や擁護などということや議論の蒸し返し、すり替えに時間を要している場合ではありません。