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ガルベストン市…シティマネジャーとボランティア議会

2011年10月27日

※記事の内容は現地時間で本ブログとは時差(14時間)が生じています。

2011.10.26
 ヒューストン市から車で約1時間の距離にある米国ガルベストン市は、テキサス州南東部に位置するメキシコ湾に浮かぶ島の港町で、国内ではリゾート地として知られる人口約57,000人の都市です。
 また、ガルベストン市では、1900年の台風(1900の嵐)によって市内が高潮による壊滅的被害を受け、その後の2008年にもハリケーンアイク発生で西部を中心に同様の甚大な被害を出しています。


米国テキサス州ガルベストン市役所

ガルベストン市街の住宅では、2階部まで嵩上げした住宅が目立ちます。


「1900年の嵐」後、海岸線には防潮のために高さを持った道路が整備されたそうです。

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 1900年の台風で壊滅的な被害を出したガルベストン市では、全米で初めて市長、市議会の他に選挙で選ばれた5名のコミッショナーが災害復興や市政運営を行う制度を導入し、こうした制度は、ガルベストン市での導入後、米国内の自治体に広まりましたが、制度導入から約20年~25年頃には、コミッショナーの権限が拡大しすぎるなどの課題が出たため、市長と市議会が選任するシティマネージャー制度に移行したそうです。

 ガルベストン市でのシティマネージャー制度では、市長と市議会(5名のボランティア議会)が1名のシティマネージャーを選任し具体的な市政運営にあたり、市組織の編成や幹部の任命と市政運営を行います。
 また、シティマネージャーは、政治的な中立を保つため選挙運動への介入や政治的活動は禁止され、市政運営についても市長、議員に対して公平な立場でアドバイスを行うこととなっていて、報酬額は市長と議員は無報酬ですが、シティーマネージャーは年間で約1,400万円となっています。


ガルベストン市のシティマネージャーTomMuehlenbeck氏


ガルベストン市でのシティマネージャー、ボランティア議会に対する調査。

 こうしたシティマネージャーの仕組みや役割、導入の経緯を説明頂いたガルベストン市のシティマネージャーTom Muehlenbeck氏は、その道では40年以上の経験を持つ人物で、現在までに米国内8都市のマネージメントを46年に渡って経験し、近年ではダラス市のシティマネージャーを24年務めた経歴の持ち主です。

 今回の調査では、Tom Muehlenbeck氏には、シティマネージャーの役割や市長・議会関係、米国内で制度が採用され定着した経緯といったシティマネージャー制度についての説明を依頼していましたが、その他にも、ガルベストン市議会でのボランティア議員の活動内容や市長と議会の関係などの見解も伺い、質疑の最後に私から「米国内の地方議会は、LA市のように1600万円の議員報酬や議会活動費が公費で賄われている議会もあれば、ガルベストン市議会のようにボランティア議員による議会もあり、国内でも様々な議会があるが、議員活動と報酬額についてはどういう考えを持ってみえるか?」と同氏の見解を尋ねてみました。
 私の質問に対して同氏からは、「報酬額はその都の議会が決めることだが、金額の問題ではない。ただ、大都市の議会では、政治が重要な役割を果たすため相応の報酬があるのは当然。」との見解が示めされました。

 調査団では、この後にもボランティアで夜間議会を行っているイリノイ州ウォキガン市議会や大都市のシカゴ市議会の調査を行う予定で、市長と議会の役割、議員報酬や定数などの議会制度のあり方についての調査も行っていきます。

※それぞれの写真はクリックすると拡大します。